新築マンション供給が50年ぶり最低水準——都市型生活モデルの前提が崩れ始めている【2025年】
更新日:9月28日
2025年は、あとから振り返ったとき「都市型生活モデルの前提条件が、静かに崩れ始めた年」として記憶されるはずです。
その象徴が、新築分譲マンションの供給戸数が50年ぶりの最低水準になるというニュースでした。
これは不動産市況の話ではありません。暮らしと働き方を支えてきた構造そのものが変わった、というサインです。
新築マンションの「氷河期」は、何を示していますか?
今回の分譲マンション供給減は、需要が冷えたから起きているわけではありません。
都市部で開発できる用地が枯渇している
建築費・人件費が不可逆的に上昇している
建設業の担い手が戻らない
金利上昇で事業リスクが高まっている
つまり、分譲マンションが「事業として成立しにくくなった」。
これは景気循環ではなく、前提条件そのものの崩壊です。
供給が減っても、なぜ価格は下がらないのですか?
供給が減れば価格は下がる。それは、住宅が生活インフラとして機能していた時代の理屈です。
今は違います。
供給は戻らない
都市に住みたい一定層は残る
資産保全・投資マネーが価格を下支えする
結果、新築マンションは**「普通の暮らしの器」から「買える人だけが保有する資産」**へと役割を変えました。
これはバブルではなく、住宅の性格が変わったということです。
2025年に崩れた前提とは、何ですか?
これまでの都市型生活モデルは、次の前提に支えられていました。
都市に住めば仕事がある
収入は右肩上がり
高い固定費は将来で回収できる
住宅は資産になる
2025年、これらが同時に揺らぎました。
仕事は場所から切り離され
収入は不安定化し
固定費は下げにくくなり
住宅は「持つリスク」も抱え始めた
AIでの働き方は、何を変えましたか?
AIの進展は、仕事を都市から解放しました。
仕事はオンラインで成立する
成果は場所ではなく中身で評価される
個人や小規模チームでも稼げる
これは効率化ではなく、
「都市に住まないと働けない」という前提の消滅
を意味します。
2026年以降、暮らしはどうなりますか?
2026年以降、暮らしははっきり分かれます。
都市に依存する暮らし
高い住宅費
高固定費
マンション中心
仕事優先の生活
構造を組み替える暮らし
住居費を下げる
固定費を調整できる
暮らしを土台に働く
AIワークと高い親和性
後者が、現実的な選択肢として立ち上がってきました。

なぜ八ヶ岳西麓なのですか?
田舎であればどこでも良いわけではありません。
八ヶ岳西麓は、
夏は涼しく、冬は日射が取れる
標高差と風があり、陰陽のバランスが整っている
農地・山林・宅地が混在し、暮らしに余白がある
首都圏と完全に切れすぎていない
AIワーク時代に「暮らしを成立させやすい地形帯」です。
八ヶ岳ライフの考え方
私たちは、仲介で不動産を回す会社ではありません。
自社で買取し
行政調整・農地転用・伐採届まで行い
暮らしが成立する形に再生して提供する
価格や流行ではなく、
光
風
土地の陰陽
冬の生活実務
を基準に、10年後も破綻しにくい暮らしを設計します。
50年ぶりの最低水準は、何を意味しますか?
新築マンション供給が50年ぶりに最低水準になったという事実は、
都市型生活モデルが「例外なく続く標準」ではなくなった
ことを示しています。
都市を否定する話ではありません。しかし、都市前提だけで人生を設計する時代は終わりつつある。
まとめ
2025年は、
新築マンション供給が50年ぶり最低水準となり
都市の固定費構造が限界に近づき
AIワークが場所の意味を変えた
年でした。
2026年以降に問われるのは、
どこに住むかではなく
どんな構造で暮らすか
八ヶ岳西麓は、AI時代に「暮らしを土台に働く」生き方を現実として組み立てられる場所のひとつです。
それが、八ヶ岳ライフの提示する答えです。
2026年8月追記|あの見立ては当たったのか?
当たっていました。ただし表れたのは供給の数字ではなく、問い合わせの最初の一言です。
この記事を書いた2025年末、私は「2025年は都市型生活モデルの前提が静かに崩れ始めた年として記憶される」と書きました。8か月たって、茅野市・原村・富士見町でお話をうかがうと、切り出しはだいたい三つのどれかです。畑をやりたい。夏が暑い。仕事はテレワークなので。
朝倉所見:この三つは、都市で暮らす条件が外れていった順番と重なります。テレワークで通勤という条件が外れ、暑さで夏を過ごす場所という条件が外れ、最後に畑という自分の手元で成立する部分が残る。この夏、蓼科の別荘地に滞在中の方から「近くて、野菜を作れる土地」というご希望をいただきました。物件を探す言葉ではなく、暮らしの形を先に決めた人の言葉です。土地を選ぶ順番が、広さや価格から、その土地で何が成立するかへ移っています。
2026年9月追記|「供給が減っても価格は下がらない」は、どうなりましたか?
供給が細る流れは続きました。価格は夏から、中古マンションで下がり始めています。同じ9か月のあいだに、茅野市・原村・富士見町の住宅地の地価は、10年続いた下落が止まりました。
都市の住宅は、この9か月でどう動きましたか?
まず供給です。首都圏の新築分譲マンションの発売戸数は、2025年度(2025年4月〜2026年3月)に2万1,659戸でした。1973年度以降で最も少ない水準を、さらに下回っています。この記事で書いた「事業として成立しにくくなった」という流れは、そのまま続いています。
次に価格です。この記事では「供給が減っても価格は下がらない」と書きました。2026年の上半期までは、そのとおりでした。首都圏の新築の平均価格は1億135万円で、上半期として初めて1億円を超えています。
夏から様子が変わりました。首都圏の中古マンションは、2026年7月に成約件数が4か月連続、1㎡あたりの成約単価が3か月連続で、前の年を下回りました。新築でも、発売から1か月で売れた割合(初月契約率)が、好調の目安とされる70%を下回る月が続いています。
書き直すなら、こうなります。価格を支えていたものの一部は、住む人ではなく、短い期間で持ち替える人の売り買いでした。その部分に見直しの議論が入り、そこから先に弱くなっています。都市の暮らしそのものが崩れたのではありません。価格の中に混ざっていた、暮らしとは別の力が細り始めた、ということです。
同じ時期、八ヶ岳西麓の土地はどう動きましたか?
国が毎年7月1日時点で調べる地価調査で、茅野市・原村・富士見町の住宅地9地点の平均変動率は、次のように動きました。
2016年:−2.09%
2020年:−1.91%
2025年:−0.41%
2026年:+0.40%
大きく上がったのではなく、長く続いた下落が止まった。この数字は、そう読むのが正確です。9地点の平均であり、原村はそのうち1地点しかありません。一年の数字で流れを言い切ることはできないので、来年以降も同じ地点を追いかけます。
都市と西麓で、値段の決まり方が違うことは、この記事を書いたときから変わっていません。西麓の土地は、短く持って売る対象になりにくく、畑ができるか、区に入って暮らせるか、冬を越せるかで値段が決まります。都市で価格を支えていた力が細っても、西麓の値段にはもともとその力が入っていなかった。二つの動きが逆を向いたのは、そのためだと考えています。
朝倉所見:この9か月でいちばん変わったのは、みんなが投機的な取引を問題にし始めたことです。家は、住むためのもの。当たり前のことが、あらためて言葉になり始めています。
この追記の出典
不動産経済研究所「首都圏 新築分譲マンション市場動向」2025年度・2026年上半期・2026年8月
東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch」2026年7月度
国土交通省 地価調査(各年7月1日時点)茅野市・原村・富士見町の住宅地9地点の平均変動率
この記事の次に読むなら
供給が細る理由は景気ではなく構造です。80年の流れの中に置いて読んでください。
建てられなくなった次に来るのが、直せなくなる問題です。修繕談合が映したもの。
同じ時期に、山のリゾートの価格は正反対に動きました。10年分の数字です。







